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X-T20の単焦点に35mmF2を選んだ理由(23mm&F1.4を選ばなかった理由)

FujifilmのX-T20はレンズ交換ができるカメラなので、レンズ選びもまた楽しみの一つ。
しかしレンズにもいろいろと特徴があるので、X-T20を購入する際一緒に購入するレンズはかなり悩みました。
最終的にキットレンズのXF18-55mmに加えて単焦点レンズのXF35mmF2を購入したのですが、今回はこの単焦点レンズをなぜ選んだのかということを語りたいと思います。

なおこの記事に貼っている写真はすべてX-T20と35mmF2で撮影したものです。

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なぜ単焦点を加えて買ったのか

まずそもそもの根本的な話として、なぜキットレンズだけで満足しなかったのかについて。
キットレンズは性能が劣るものが多いといわれる中、フジフィルムのキットレンズの評判は非常に高くこれ1本でも十分きれいな写真が撮れます。

ただ私はいくつかの理由から、最初から単焦点を買い足そうと考えていました。

ボケのある写真を撮りやすいレンズがほしかった

一眼レフのカメラといえば、やっぱりボケ。
私はボケのある写真が大好きで、そういう写真が撮りたいから一眼を購入したという経緯があります。
そのため、「ボケる写真が撮れるレンズ」は私のカメラライフには必須なのです。

キットレンズでも撮るには撮れるんですが、やっぱり明るいレンズのほうが簡単にぼかせますしね。腕のなさを補うためにも機材に頼りたいなと。

軽いレンズが欲しかった

X-T20の本体は軽い(383g)のですが、キットレンズは少し重め(310g)。
これでも一眼としては軽いほうですが、私としては気軽に持ち出せるとは言いづらい重さです。

元々持っていたNikonのカメラの経験から、レンズ込みで500g程度になるとぐっと使いやすくなることが分かっていました。
一般的に単焦点レンズはズームレンズより軽いものが多いので、合計500gくらいの重さになるレンズという縛りをつけても候補をいくつかあげることが出来ました。

単焦点で撮るのが好き

これは説明が難しいんですが…単純に単焦点レンズで撮影するのが好きなのです。
ズームレンズだとレンズがズームできてしまうので、自分が動かずに構図を決めることが出来ます。
しかし単焦点レンズは構図を変えようと思うと、自分が動く必要があります。

撮りたいなと思ったものを見つけて、いろんな角度から良く見て、カメラの枠の中にどうやって入れようかなと近づいたり離れたり。
そうやって被写体の周りをぐるぐるする作業が楽しいんです。
この作業が好きすぎて、ズームレンズのときでもズームしないで足を動かしたりしますw

どの画角を選ぶか

さて「単焦点を選ぶぞ」と決めて次に考えるのが、どの画角にするか。
最初の一本で特に被写体は決めておらず普段持ち歩く用にしたいので、「使いやすい画角」が大前提になります。

私自身が単焦点でそこそこ使ったことある画角は、NikonD3100の35mm(換算52.5mm)とGRの18.3mm(換算28mm)。
使った感想としては「換算52.5mmはちょっと狭いけど、換算28mmまではいらない」という感じ。

また、一般的に使い勝手のいい画角というと「換算35mm」と「換算50mm」があげられます。
メーカーによって多少換算が変わるので、フジフィルムの場合は、23mm(換算35mm)と35mm(換算53mm)が近い画角。

そのため画角の候補はこの2つに絞りました。
(自分なりに調べてこういう理解なんですけどいろいろあってるんでしょうかね?)

23mmと35mmどちらがおすすめ?

さて23mmと35mmで悩むことになったのですが、一般的にこの2つの画角の場合、「使い勝手がいい」と言うと23mmのほうを推されることが多いようです。
フジフィルムのサービスステーションと、ヨドバシカメラの販売の人に「普段持っていくときに使いやすい画角」で相談してみたところ、どちらも23mmをおススメされました(一応35mmも候補に入れつつ…という感じで)。

実際に使ってみても、35mmは少し狭く感じることが多いです。
目の前にあるものをそのまま写そうと思うと、2・3歩大きく下がらないといけない感じ。
対して23mmは、多少の誤差はあれどもそのまま目の前の景色が撮影できる感じ。

普通に考えると23mmを購入しておくのが無難かなと思います。
大は小を兼ねるではないですが、乱暴な使い方としては「23mmで撮っておいて50mmでトリミングする」ということもできるので(厳密に写真を撮っている方からは怒られそうですが楽しく写真が撮れるならこれでもいいよねと思ってます)。

ただ、どーしても気になったことがあるんです。
それが「23mmってなんかパースが効いてない?」ということ。

23mmのパース?が気になる

実はいまだにこれが「パース」というものなのか、ということに自信はないんですが…。

35mmか23mmを購入するとなって、いろいろと作例を見比べたんです。
主にお世話になったのは以下のページ。

それで見比べているうちに、23mmの写真の中で(特に建物を撮影しているものなど)、中央に寄っていっているような描写が気になったんです。

一般的にカメラは広角寄りになるとパースがきつくなっていくもので、換算35mmは広角に分類されるのでパースが効いてても当然といえば当然。
今まで広角ズームを使っているときはそれほど気にしたことがなかったんですが、23mmと35mmを何度も見比べているうちに「この微妙なパースが気になる…」となってしまいました。
こういうのって、一度気になるとずっと気になるんですよー!

その一方で35mmで撮れる写真はとても自然。
特にフォトヨドバシの35mm/f2の1枚目(鳥の写真)、「こんなの撮れたら嬉しいだろうなぁ!」という理想そのもので、ますます35mmの写真に惚れ込むきっかけになりました。

ただね、23mmの方が画角的には絶対に使い勝手がいいんです。
35mmはちょっと狭いなって思うし(買った今でも思うことが多い)。
特に室内だと狭くて撮れない! ってなってしまう可能性がありますし。

使い勝手が良いけど、撮れる写真がちょっと苦手な23mm。
使い勝手は悪いけど、撮れる写真が好きな35mm。
この2つでずーっと揺れ動いてました。

23mmはどこでも持って行って使いやすいけど、撮れる写真がお気に入りになるかわからない。
35mmは使い勝手が悪すぎて、持ち出さなくなるかもしれない。
どちらにも「使わなくなるリスク」があって、どちらにも「お気に入りになる要素」もある。

いろんな人のブログ記事を読んだり作例を見たりして悩むこと数か月。
最終的に「画角が狭くて普段使いが難しくても、お気に入りの1枚を撮るためのレンズっていうのがあってもいいんじゃないかな」ということで、35mmを購入することにしました。

実は最後の最後まで悩んでX-T20を購入した時の販売員さんにも相談しました。
そのときに言われた「(換算)50mmで風景が撮れると一人前って言えるそうですよ」という言葉は、今も時折思い出してカメラと向き合っています。

F値の問題

画角を決めたところで次の問題がF値。
フジフィルムのXFレンズにはF値の違う35mmのレンズが2種類あります(F1.4とF2)。
一般的に、レンズはF値が小さくなるほど値段は高価になり大きさと重さは増していきます(ものすごく乱暴なまとめ方ですが)。

XFレンズも例外ではなく、2つのレンズを比較すると以下のような違いがあります。

F1.4がF2より優れている点(カッコ内は差)

F値が小さい、最短撮影距離が短い(7㎝)

F2がF1.4より優れている点(カッコ内は差)

軽い(17g)、小さい(最大径5mm、長さ4.5mm)、安い(17000円くらい)、防塵防滴、AFが早いらしい

F1.4という明るさが必要か?

ざっくりと考えると「明るくて」「寄れる」レンズが欲しければF1.4、そうでなければF2という選択肢になるわけです。
私はこのレンズのメイン用途としてテーブルフォトは考えていなかったので、主に問題になるのは明るさ。

明るいほうがいろいろと便利ではあるんです。
明るすぎるなと思ったら絞ればいいんですしね。
F1.4とF2の重さや軽さについてはそれほど大きな差ではありませんし、大きなネックになるのは値段くらいかな。

しかし私はいくつか作例を見ていて、非常に気になった点がありました。
それは「F1.4という明るさって私にはいらないかもしれない」疑惑。
例えば私が大好きなフォトヨドバシの作例(35mmF1.4)ですら、「こんなにボケはいらんなぁ」と思ってしまうんです。
作例より2、3段階絞ったほうが好みなんですね。

その他にも作例をいくつか見ましたが、今の私にはF1.4という明るさは過剰ではないかと判断しました。

F2のほうが良いと思ったポイント

F1.4は「今の私にとっては」明るすぎるかもしれないけども、将来的な拡張性を考えるならF1.4を購入して絞って使うという方法もありました。
しかし、個人的にF2のほうがいいなと思う点がいくつかあったのでF2を購入することにしました。

機能的な取り扱いのしやすさ

F2にはF1.4にはない防塵・防滴という特徴があります。
私が使用しているX-T20自体は防塵・防滴ではないので、F2をつけたからと言って使用環境が大幅に変わるわけではありません。

ただレンズって飛び出しているので、雨の中撮影するときに雨粒がかかってしまう可能性も高いんですよね。
そのことを考えると、レンズだけでも防滴がついていると頼もしいかなと考えました。

また、AFについてもF2のほうがF1.4よりも新しい分性能が良いと言われていたので、初心者には使いやすいかもと思ったポイントです。
写真を撮るのに慣れていないと、自分の目が信用できなくて「ピントあってる? 大丈夫?」と不安になることが多いので、レンズがびしっと決めてくれると助かるなあと思ったのです。

作例の好み

主にフォトヨドバシで見比べたのですが、F1.4よりF2の作例のほうが好みでした。
これは被写体やカメラマンの違いも関係しているので、レンズの特徴の差ではないかもしれないのですが…。

全体的にF1.4はふんわりと柔らかい印象で、F2はF1.4よりもパシッとした印象を受けました。
そしてF2のすっきりとした写真のほうが自分の撮りたい写真に近かったのです。

購入前に検討しておけばよかった点

遠くのボケ

さてそういう経緯でf2を購入したのですが、最近撮影し始めて「レンズ購入前にこの点を確認しておいたほうがよかったな」ということを見つけました。
それは「少し遠いところを撮影した時のボケ」。

↓これくらいの距離です。

購入前に比べたときは、近寄って撮影した時のボケばかり注目していました。
ボケ=被写体を近くに置くという先入観があったんです。

でも先日この写真を撮って気づいたのですが、遠くを撮るときも当然ボケが発生するんですよね。
この写真の場合、奥の鐘にピントを合わせているため手前の木がぼけています。
でもこの木(特に手前の黄色の木)のボケ、もうちょっと大きいほうがいいかな~と思ったんです。
こういう時にF1.4で撮影するときれいに木をぼかした写真になるんでしょうね。

ただねーF1.4で撮影すると怖いのが白飛びなんですよね。
特に私は晴天の時に写真を撮るのが大好きなので、F1.4だと空が真っ白になりまくるんじゃないかな疑惑が…(この写真も飛んじゃってますしね)。
そう考えると、やっぱり私にはF2で十分なのかなという気もします。

レンズ選びは難しいですね。

解像度など画質に関すること

ちなみに見る人が見たら、描写能力なんかにも差があるんだと思います。
私が作例を見ている分には全く差が分からなかったので、そこは不問としています。

ということで、そのうち目が肥えてきたら描写力の問題なんかで、「F1.4が欲しいー!」となる可能性もありますw

関連リンク

今回紹介したレンズのリンクです。

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