
東京旅行最後の記事。午後は、東京国立近代美術館の「ヒルマ・アフ・クリント展」を見に行きました。
この美術館には「ラー・エ・ミクニ」が併設されてまして、ミロ展にどれだけ時間がかかるかわからなかったので予約をしてなかったのですが、時間的にもしかしたら当日枠(パスタのメニューがあるっぽい)で飛び込めるかも…!?と急いで移動。
でも残念ながら予約でいっぱいとの表示があって振られてしまいました。
前日の夕飯でお腹がパンパンだったのと朝食もしっかり食べたおかげで、ちょっとランチの時間がオーバーしても大丈夫かな?という腹具合だったので、ご飯を食べずにそのまま「ヒルマ・アフ・クリント展」へ。
メインイベント2:ヒルマ・アフ・クリント展
こちらの展覧会、単にミロ展のついでに「もう1個くらい美術展を見ようかな」程度で寄ることを決めたのですが、旅程を決めてから色々と調べてたらなにかと話題になっていることを知りました。
作者の意向で死後しばらく作品が伏せられており近年再発見された画家ということもあり、抽象画の歴史を変えるかも?と言われていたりもするようで、今後の美術史に大きな影響を与えるのか、ただのスピリチュアルに傾倒したエキセントリックな作品群として消えていくのか、その分岐点にあるようです。
今のところまだ美術界では新参にあたる方なので、表示方法さえ守ればなんと絵画はすべて写真OK、SNSで共有もOKという太っ腹な展示方法になってました。
ヒルマ・アフ・クリント展の感想
一番言いたいのは、「10の最大物」の展示が素晴らしい!ということです。
これを現地で見れたというだけで、この展覧会に来た意味があったなと思えました。
ヒルマ・アフ・クリント、10の最大物、ヒルマ・アフ・クリント財団所蔵
この作品の展示方法は、ホームページに掲載されている方法(白い空間に横に絵画並べている)とは全く違っていて、おそらく展覧会ごとに独自にされてるのだと思います。
今回の展示では、薄暗い部屋の中央に絵画を配置し、ぐるりと取り囲んだベンチにゆっくりと座って絵画と対面することができるという展示方法でした。
これが本当に良かった。人が少なかったこともあって、このベンチだけで30分くらい過ごしてました。
午前に鑑賞したミロ展からの振り幅が大きすぎて、最初はあんまり展示に乗り切れなかったんですよね。個人的に色ムラ(のように見える)塗り方とかは好きではなくて、なんかこう違うんだよなーみたいな感じで前半は見てたんです。
ただ、中盤でこの展示室に来てベンチに座ってぼーっと見てたら、なんとなく絵画に「チューニングされる」ような感覚になって、世界観に馴染んでいくような気持ちになりました。
あんまりにもチューニングされると良くないな、と感じたくらいです。
想像してたよりだいぶスピスピしてる展示だったのと、私自身そういうのに傾倒しやすい傾向は自覚してるので、戻れなくなったら困るなあと。
ただ、基本的に表現されているものは私の生きている次元とはちょっとズレてるなという印象だったので、展覧会を見終わったらすっかりチューニングされた部分も戻りました(し、それで良いと思う)。
ランチ:京橋千疋屋Biwawa
東京での用事はヒルマ・アフ・クリント展で終わりだったので、なにか食べて帰ろうかなと次に向かったのは、実はアーティゾン美術館のカフェ。
ここのカフェがとってもおしゃれで美味しそうだったので、東京駅に近いしここで終わりにしようと思ってたのですが、なんと行ったタイミングがちょうどサービス時間の間に当たってしまってドリンクしかサービスできないと言われてしまいました。
ケーキを出せるのは1時間後ということで、どこかで時間を潰そうと思ったのですが、すでに2つ美術展を見ているので更に1つ増やすのもしんどいなあと。
とりあえず腹ごなしできるところを探したところ、ちょうど道路を挟んで正面に千疋屋があったのでこちらへ。
ここがとっても大当たりでした。
写真の色が良くなくてあんまり美味しそうに見えないんですが、ホタルイカと菜の花のカラスミパスタ。
ホタルイカはぷりっぷりでちゃんと目の処理がしてあるし、カラスミはパルメザンチーズかな?という勢いで惜しみなく使われてるし、とにかくお値段がお手頃なのにしっかり洋食レストランのランチなんです!
千疋屋なんで当然フルーツも美味しい。デザートはサイズが小さめですが、ガトーショコラはみっちり濃厚でいちごが負けずに美味しいので、このサイズで満足感は十分です。
このランチですっかりお腹も心も満たされたので、このまま東京駅に向かい、ごまたまごを買って京都へ帰りました(東北大震災のさいとう製菓の対応を見てから、私はずっとごまたまご推しなんです)。
アーティザン美術館の本当に目の前なので、店内からも見えます。
あちらのカフェもまたいずれ機会があれば行きたいな。

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