金沢日帰り旅行のメインイベントその2。
創業1865年の老舗、加賀麩不室屋のランチです。
#1でも紹介しましたが、こちらの宝の麩は昔から「家にあると嬉しいおいしいもの」でした。お麩がトロっとしてて絶妙なんですよ。
そんなお店が作られるランチ。しかもお昼時はメニューがこれだけになるという本気ランチ! 食べないわけにはいきません!!
「宝の麩」自体は割といろんなところで取り扱いがありますが(通販でも買えますし)、料理人の方が作るお料理は現地でしか食べられません。
ムーミン展見るだけではなぁ…と金沢旅をためらっていた私を後押ししたランチです。
金沢日帰り旅行#1: ムーミンとおいしいものに会いに金沢へ
金沢日帰り旅行#2: 加賀麩不室屋で箱膳ランチ ←イマココ
金沢日帰り旅行#3: 茶房一笑で加賀棒茶のおいしさを知る
金沢日帰り旅行#4: 金沢で買ったお土産
加賀麩不室屋「麩久箱膳」
不室屋は金沢市内にいくつか支店がありますが、今回紹介する「麩久箱膳」は尾張町店のランチです。
近江町市場から少し歩きますが十分徒歩圏内と言っていい場所なので、観光中でもほぼロスなく移動できます。
どうしてもここに来るのが難しい場合、金沢駅構内にもお店があるのでそちらを候補に入れるのも良いかと思います(金沢駅の方はメニューがいくつかあって値段もお手頃)。
「麩久箱膳」は甘味をのぞいてすべて一斉に並べられます。
写真でもわかるように、細かいお料理がいっぱい!見た目も華やかで目にも楽しいランチです。
献立表がもらえるので、メニューを見ながらどれがその料理かな、と考えながら食べるのがとっても楽しかった。
加賀のお料理をきちんと食べるのは今回が初めてで、口に合わない味付けだったらどうしようかなと思っていたのですが、心配する必要が全くないおいしいお料理でした。
関西風ほど出汁の味がするのではなく、関東風ほど調味料の味がするのではなく、というバランスの良い感じを受けました。
蓋裏膳
<生麩昆布〆、ゆば、菊花、金時草ひたし、えび、わさび、濃口あん、花麩>
とっても気に入ったのが生麩昆布。
生麩にとろろ昆布らしきものが巻いてあるのですが、しっかりした昆布の味を生麩の食感が柔らかく伝えるので、口の中が幸せ。
生麩っておいしいイメージがあるんですが、実際料理しようとなると田楽か揚げ物かな…というくらいで(個人的に汁物に入れるのはあまり好みではないのです)、いまいちレパートリーがなかったんですよね。
でもこの料理で「巻く」というのを覚えたので、いろいろ工夫の仕方がありそう。
幸い京都は生麩がスーパーでも普通に売っているので、ちょっと遊んでみたいなーと思います。
麩久箱
<つくね麩入り茶わん蒸し、生姜あん、紅葉麩、胡麻和え(丁字麩、ゆば、みつば、クコの実)、珠麩入り玉子焼き、生麩岩石揚げ、すだれ麩寿司、鮭漬け焼き、しめじ煮、さつま芋蜜煮、菊花蕪、新銀杏松葉串>
一品一品細かく作ってあって、何気なく食べたら2,3個一気に口に入れてしまいそうなかわいらしいお膳。
見たことがないお麩がいっぱいあって、1個1個確認しながらゆっくりといただきました。
このお膳でのお気に入りは胡麻和え。
こってりとした味に三つ葉のさわやかさがおいしい一品です。
一口しかなかったのが残念なくらい、好みの味でした。
煮物
<治部煮
すだれ麩、南瓜、市姫麩、巻ゆば、牛蒡、どんこ椎茸、鶏肉、ほうれん草、てまり麩、山葵>
金沢の郷土料理の治部煮です。
とろっとした汁物でおいしいのですが、そのまま食べるとちょっとうすぼんやりとした感じ。山葵を混ぜると味の輪郭がしっかりとします。
中に入っているすだれ麩というのが金沢ならではのお麩のようです。
金沢の郷土料理ということで割と気にしながら食べていたはずなんですが「うん、おいしい」みたいな感じでつついてたらあっという間に食べてしまいました。
郷土料理ということで、とびぬけて何かがおいしいというよりは、じんわりとおいしい感じですね。
その他
個別に写真を撮っていませんが他に気に入ったのが、豆腐のしぐれ煮とお漬物。
私は白米って「ごはんの友」的なものがないと食べられないんですが、このランチに出てきたしぐれ煮とお漬物はどれもごはんの友としておいしく、そしてびっくりするくらい量が多かった!
白米お替りしてちょうど良いくらいなのでは…というほどの量があったので、大満足でした。
それから食後の甘味に出てきた麩饅頭もとーっても柔らかくておいしかった!
こちらは帰りに寄った不室屋カフェでも食べているので詳しくはそちらで(#1最後に書いてますー)。
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