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お茶を始めてから買った本 その1

お茶を始めてそろそろ3年目になります。

最初は「旅行先でお茶を飲んだりすることもあるし、そういうときに躊躇わない程度の作法がわかればいいかな」くらいな気持ちで始めたので、それほど長く続けるつもりはありませんでした。
でも実際に始めてみると、「総合芸術」と言われるだけあって(こういう言い方もお茶を始めてから知りました)「もっと知りたい!」と思えることが色々見つかり、今では一生の趣味にしたいなと思っています。

ということで、知りたいと思った興味に任せて本を買っていたのですが、そろそろまとめておかないと何を買ったか忘れそうなので、その1として記事にまとめました。

ちなみに今回紹介した本を揃えて写真を撮ったと思ったら、やっぱり抜けがありました(面倒なのでそのままです)。やっぱりこうやって適宜まとめておかないとだめですね…。

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茶道関係

「お点前は身体で覚えたい」という気持ちがあるので、しばらくお点前に関する教本は買わない予定です。
ただ、お点前をする上で「これは何?」と思ったものをいちいち聞くのもお稽古の流れを止めてしまうなと感じたので、知識を補完する本をいくつか買いました。

茶道具ハンドブック

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色々とお話を聞いていても基本的な名前がわからないと何が何だかということになるので、お道具の名称と特徴を把握できる本が欲しいと思って購入。
裏千家関係の本を多く出版している淡交社から出ているので、裏千家のお点前で使うものについては完璧とは言えずとも網羅的に扱っているのではないかな、と思います(自分に知識がないのでどの範囲までなのかがわかりません)。

「ハンドブック」ということで、文庫本と同じ程度大きさ。本の厚さも文庫本にしては薄目なので、手軽に参照することができます。
釜・茶碗といったお道具ごとに章立てされていて、基本的な構成は最初にそれぞれのお道具の説明があり、続いてお道具の部分的な名称や種類など細かな点がまとめられています。

最初の説明部分を読むだけでもかなり勉強になりますし、珍しい種類のお道具を使ったときなんかはお稽古後に確認できるので、手元に1冊置いておきたい本ですね。
ただ、お道具の種類については、説明が全くなくて名称と写真だけが並ぶページが多く(本の大きさ的に仕方がないところ)、それだけ見ていると「これとこれは何が違うんだ…?」というこことがよくあります。
そのため、この本だけで勉強するというよりも、お稽古の補完で使うのがよいのかなと思います。

茶の裂地入門

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お茶を始めてまず一番はじめに興味を持ったのが布(裂地)類でした。
ということで、それぞれの名称や謂れを知りたい!と思って購入。
基本的な内容(裂地の使用用途や織りの種類など)はわかりやすく、裂地のページはフルカラーなので眺めているだけで楽しい本です。

ただ、自分が持っている古帛紗の模様を調べてみようと思ってみても、同じ名前でも少しずつ図案が違っていたりするので、自分で見ただけでは「唐草と花だと思うけど、この花は何だろう?」となり結局名前がわかりませんでした。

ということで、以降裂地の物を買うときには必ず名称も控えておくようにしています。

やきものの教科書: 基礎知識から陶芸技法・全国産地情報まで

焼き物の総合的な本。「教科書」との名前通り、やきものに関する全般的な知識が得られます。

お茶で特に関係が深いのは「やきものの産地」の章かな。
各産地の特徴や歴史・見どころなどがまとめてあり、もちろんそれぞれの産地のやきものの写真もたっぷり。次はどこの産地のものを買おうかな?と眺めているだけでもわくわくします。
個人的に嬉しいのは、その産地でおすすめの美術館が紹介されているところですね。旅行に行ったときに参考にしたいなと思います。

こんなキュートなやきものが!で目が釘付けになった大谷焼。

本筋ではないのですが、デザインがとても好み。文字も写真も多いのにごちゃついた感じもなくて読みやすく、フォントの選び方も面白いなーと思います。

着物関係

お茶を始めてから着物を着るようになりました。
昔からずっと着たいとは思ってたのですがなかなか一人では着れるようになれなくて、やっと念願叶ったり…!という感じです。

着物は昔仕立てたものがあったので最初はそれを着ていたのですが、後々自分でちゃんと理解して揃えたいなと思ったので、それに向けて基本的な本を買いました。

格と季節がひと目でわかる きものの文様

着物については全く知識がない状態から始めたのでさてどこから本を買おうかな…と思ったのですが、とりあえず一番自分が興味のあった「文様」の本から入りました。
文様の本はいくつか見比べたのですが、この本はタイトルの通り各文様の適した季節がわかりやすく表示されていたのでそれが決め手で購入。
実は実家にも着物や帯があるのですが、とにかく柄が何なんかわからず、柄がわからないと着る時期や場所もわからなくて手が出せない状態だったので、それを何とかしようという気持ちもありました(ちなみに典型的な葵の文様を見て鬼灯かな?と言うくらい知識がありませんでした)。

フルカラーで写真がたくさん使われており、大きめの本なので文様の詳細も見やすく、最初の1冊としては良いセレクトだったなと思っています。
自分の気に入った文様の名前を覚えておいて、良い出会いがあったら買えるように準備したいですね。

着物の織りと染めがわかる事典

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着物には大島や結城などなど多くの産地がありますが、「名前は聞くけどいまいち何がどういう物なのかよくわからない」という状態を解消したくて購入した2冊目。

タイトルからだとわかりづらいのですが、それぞれの産地の位置・名称・特徴などを写真を多数使ってまとめて紹介した内容があります。
それぞれ着物について着こなしのアドバイスが書かれているので、自分の目的やライフスタイルに合わせて選びやすいのも良いポイント。
贅沢を言えば、もう少し産地の数が多いと嬉しかったな。本が薄目なので(全118ページ)、その分内容も少し物足りない感じではあります。

お目当て部分ではなかったのですが、着物の基本知識も簡単にまとめてあるので、さっと参照するには便利です。

エッセイ関係

新装 茶の湯随想

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表千家14代家元のエッセイです。表千家の展覧会がとても良かったので、その勢いで買いました。
表千家の会員向け月刊誌に連載されていたものをまとめたもので、「お茶とは」といった大きな話から、お稽古の話、お道具の話などなど、お茶に関する色々なテーマをバランスよく構成されています。

文章は平易で柔らか。読んでいてとても心地よいです。
ただ、文章自体は平易なのですが、章によっては良く知らないお道具の名前が出てきたり、古い本の内容がさらっと紹介されたりするので、たびたび手が止まります。
もっと知識や経験があれば書かれた内容を深く読めるのかもなあ…と思える部分も多々あり、非常に読み応えのある本です。

好日日記 季節のように生きる

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映画にもなった「日々是好日」の森下典子さんのエッセイ。
「日々是好日」は、お茶を始める前に「何か本が買いたい」と立ち寄った本屋で平置きされていたので購入し、気に入って本棚の一等席に置いていました。
その当時はこの本が出版されていなかったので購入はしなかった(できなかった)のですが、お茶を始めてから「そういえばこの作者は何か書かれているのかな?」と検索したところ、この本がヒットしたので即購入。

日々是好日は著者が若い頃の出来事から順を追って書かれており、ライフイベントの盛り上がりもあったのでお茶というテーマながらパワーのあるエッセイでしたが、こちらの本はお茶のお稽古と著者の目を通した世界の移り変わりを丁寧に取り出しているという内容です。
非常に読み口が軽いため人によっては物足りなくなるかもしれませんが、その分、「いつもより少し丁寧に季節を見たいな」と思ったときに、この本を開いてお茶の世界に立ち寄れるような気軽さがあります。

二十四節気で章立てしているのも、季節感を大事にするお茶らしくて嬉しくなります。
「今の季節」の項を読み返すと色々と気づくこともあり、折に触れて読み返す本になっています。

還暦着物日記

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着物に関するエッセイをいくつも出されている群ようこさんの本を何冊か読みまして、その中で一番手元に残しておきたいと思ったものを1冊購入しました。

一番の魅力は、著者個人所有の着物がたくさん(しかもカラーで!)掲載されているところ。ご本人が木綿や紬の着物を揃えていらっしゃるので、いわゆる着物雑誌で見るような着物とは少し雰囲気が違っていて「こんな着物もあるんだ!」と驚きました。
お茶で着物を着るとなると木綿や紬はご法度ですが、個人的には普通に着るなら群さんが所有されているような着物の方が好きだな…と思ったので、目の保養に、そしていずれ買うときの参考にパラパラとよく開いてみています。
帯も面白いものが色々あって、「着物」の楽しさを広げてくれる1冊だと思います。

ちなみにエッセイについては、特に一貫したストーリーがあるわけでもなく、着物のうんちくばかりが書かれているわけではなく(小ネタ的なのは色々あります)、「その日にあったこと」を書いているという感じなので人によっては物足りないかも。
私は最初図書館で借りて2週間で返却したのですが、「著者のファンならいいかもしれないけど、着物のことが知りたいという気持ちで読むのは違うかな」と思い、返却後は買うつもりはありませんでした。
ただ、ふとした時に群さんの着物が見たくなることがあったんですよね。
そして何度か借りた後に面倒になって購入して手元に置いてみたところ、着物生活のエッセイとしてゆっくり読み返せるようになり、本を楽しめるようになりました。

掲載されている写真のなかで「こんな帯があるのか…!」と衝撃を受けたもの。実際自分が買うとなると着回しのしやすい物を買うと思いますが、こういう楽しいデザインのものがあると知るだけでも着物を楽しめるようになる気がします。

ちなみにこの本、単行本版と文庫版が出ているようなのですが、上述の通り着物の写真が見どころの1つなので絶対に単行本版がおすすめです!!

和(茶道・着物)
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